東京、横浜、京都、大阪、神戸。
関東・関西圏の都市マラソンは、ほとんどが抽選だ。
そんな中、奈良マラソンは先着順。
もちろん激しいクリック合戦だが、先着順で負けるなら諦めがつく。
抽選ではないというのが魅力だった。
鹿好きな自分として、奈良は好きな街。
遠いが走ってみたいと思った。
12月のマラソン大会は、意外に少ない。
市民マラソンの多くが11月と、3月・4月だ。
今シーズンは多くの大会に出ようと思っている自分には、もってこいの大会だった。
遠いといっても、12月なら青春18きっぷで往復できる。
奈良に泊まろうとすると選択肢が少なく、宿も高そうだが、大阪になら安宿もありそうだ。
しかも、最近会っていない従兄にも会える。
土日を空けるので妻子には悪いと思ったが、出場許可が得たので出ることにした。
出場は決まったが、その前の週か、そのあとの週に北海道出張となった。 当初、大会前に行く予定であった。 飛行機嫌いの自分は、いっそ北海道の苫小牧から2泊かけて船で名古屋に移動したらどうか、なんて考えていた。 しかし、結局出張は、大会の翌日月曜からになった。 困ったことに、そうなると現実的に陸路で北海道に行くのは不可能だった。 仕方なく、大会翌日の月曜日、飛行機で行くことにした。 その出張とは別に、大会前々日の金曜日、四日市打合せが入った。 これは自分にとって好都合だった。 その晩は四日市に泊まり、土曜日に四日市から奈良に入る事にした。 当日受け付けはなく、前日の土曜に受付を済ませる必要があった。 ちなみに、金・土・日3日間とも青春18きっぷでの移動。 金曜は朝早く堀之内を出て四日市に入り、16時からの打合せの前にホテルにチェックインする。 打合せはすぐに終わり、18時から事務所の人と飲む。 翌日、四日市9:41の電車で亀山に行き、乗換えて奈良に12:00着。 バスで会場に行き、ゼッケンをもらう。 EXPOが開かれていたので、三輪そうめん(カレー)を食べる。 バスで駅に戻ろうかと思ったが、行列が長かったので、歩いて駅へ。 大阪へ行き、従兄と夕食。 今日の宿は心斎橋のカプセルホテル。 税込1,480円だから激安だ。 値段が値段なだけに期待していなかったが、まあ値段の割には良かった。 一番位置口に近いカプセルで、出入りする人の足音が気にはなったが、そこそこは寝られた気がした。 翌朝はJR難波5:12の始発で奈良へ。 もっとランナーが沢山いるかと思ったが、良く考えたら、早すぎだ。 座席が半分も埋まることなく、奈良着は6:03。 駅に着いたら、まずトイレに行く。 時間が早いので、ここもガラガラだった。 それでももうシャトルバスは運行されており、会場へ行く。 だが、7時にならないと更衣所があかない。 寒さに震えて待つ。 やっと更衣所が開いたが、更衣所と言っても競技場スタンド裏の吹きっさらし。 本当は体育館が更衣室だったのだが、選挙の開票所となってしまって、使えなくなってしまったのだ。 トイレに行こうと思ったが、ランナー専用エリアの外のトイレは、ものすごく長い行列。 仕方なく、8時過ぎに荷物を預け、ランナー専用エリアのトイレへ。 よってスタートまで1時間、半袖(+アームウォーマー)短パン、ビニール被らずの状態で待つことになった。 どうにもこうにも震えが止まらなかった。 スタート時(9時)の気温2.7℃も低いが、12時でも4.6℃までしか上がらず、結局アームウォーマーをしたままゴールした。 早く並んだおかげで、Bブロックのほぼ先頭を確保。 スタートロスはわずか27秒。 右足首が痛かったし、つくば以降、練習メニューがいい加減だったので、鹿に餌でもやりながら、のんびり走ろうと思っていた。 ポケットには、餌(150円)を買うために、100円玉と50円玉2ケずつ。 だが、どうも性格的にファンランにしきれないのが自分。 Aブロックに、まんまクリスマスツリーの着ぐるみランナーが。 となりに並んだ人が「Aなのに、あんな着ぐるみが居るよ」と言っている。 スタート後は下りだったこともあり、いつもより早めの入り。 やがてクリスマスツリーが見えてきて、つい追いかけてしまう。 だが、ツリーと言えどもAブロックスタートだけに、なかなか抜けず、やっと10km過ぎに抜かす。 だが、走れど走れど、沿道から「あっ!クリスマスツリー」と聞こえる。 引き離せていない!そんなこんなで、ファンランにするつもりは、どこへやら。 15〜19kmの上り坂でやっとツリーを引き離す。 アップダウンが連続するだけに、抜きつ抜かれつが発生。 下りで抜かれた女性ランナーを上りで追いかけたり、いよいよ真剣モード。 30kmのあたりに「このままのペースで走ると、あなたのゴールタイムは3時間14分」との表示があり、よし!サブ3.15を目指すか!と思い始める。 が、練習不足、ベストより3kg重い体重、小刻みな坂、西風にも悩まされ、やはり後半伸びなくなってきた。 サブ3.15が無理とわかると、「2〜3分止まって鹿に餌やっても、3時間20分は切れるな」と思ったものの、沿道からの熱い「頑張れ!」コールに、恥ずかしくて餌やりもできず。 自己ベストから5分40秒遅れ、シーズンベストから3分17秒遅れ、ファンランにもし切れずと、微妙な結果になってしまった。 でも、奈良は累積標高差300m超の難関コース。 このコースで3時間16分40秒は、悪くない結果かなとも思う。
上り下りが散在してるので、キロラップはばらばら。登り区間では5分超えのラップもあり、下りで最も速いラップは4:15だった。 でも、前半の登りは、そうラップが落ちていないのに、後半の登りは、明らかにラップが落ちている。 足のスタミナも、まだまだ足りないなと思う。 タイムとは関係ないが、有森裕子さんへのお礼を。 大会ゲストとして来てくれたのだが、本当に一生懸命我々を応援してくれた。 スタート前、自ら「えっ、こんな所にも、って思うくらい、あちこちに出没します!」と言っていたのだが、それは本当だった。 奈良市内ですれ違って応援してくれたかと思ったら、今度は天理市内で応援してくれた。 さらに、また奈良市内に戻ってきて、最も苦しい登り坂のところで、我々ランナー一人一人の手を取って引っ張り上げてくれた。 オリンピック2度のメダリストでありながら、偉ぶることなく、こうして市民ランナー一人一人に応援してくれる姿は、本当に感動した。 きっと、本人が走るのが好きだから、本心で市民ランナーを応援できるんだろうなと思った。 別府大分のようにシリアスな大会もあれば、こうした奈良のように色々な目的を持った人が走る大会もある。 有森さんの応援を感動した人は多いと思うし、こうしてランナーの輪が広がっていくのは素晴らしい事だなと感じた。 今日も青春18きっぷで東京に帰らなければならない。 EXPOで少し食事(カレーとコロッケ)をしたあと、歩いてJR奈良駅へ。 13:20の電車に乗って関西線経由で帰る。 奈良 13:20 加茂 13:34/13:42 亀山 15:05/15:26 名古屋 16:33/16:47 豊橋 17:40/17:42 浜松 18:15/18:27 静岡 19:38/19:52 三島 20:53/21:07 熱海 21:20/21:25 小田原 21:48/21:50 茅ヶ崎 22:11/22:22 橋本 23:15/23:20 京王堀之内23:26 10時間以上も乗ってくたびれたが、ほとんど座れたので助かった。 |