2013/11/24 つくばマラソン(フル) inserted by FC2 system



つくばマラソン
 今シーズン、秋の本命レース。 つくばを本命としたには、多くの理由がある。 最大の楽しみは、チームアドバンスのメンバー4人揃って走れること。 かずみがうらでは、3人で併走して、3人とも好タイムを出したので、今回も期待できると思った。 つくばのコースは平坦だ。 また、記録を目指すランナーが多く、比較的レベルが高い。 自己ベストを出して3時間15分を切るならこの大会という思いがあった。
 
 今年は、夏に立山登山マラニックがあったため、例年以上にシーズンオフに走りこんだ。 秋に入っても、アドバンスのメンバーのダイヤリーに刺激されたこともあり、例年になく長い距離を走り込んだ。 また、ビルドアップ走を一緒に行ったりした。 いい練習が積めていたので、11月3日の湘南国際マラソンを距離練習代わりに使って、つくばで自己ベストは確実だろうと思っていた。
 
 ところが、その湘南国際マラソンで、3時間11分という、自分でも信じられない驚異的なタイムを出してしまった。 湘南にピークを持ってきたつもりは無かったし、ふくらはぎも痛く、レース中も、そう追い込んだ走りではなかった。
 
 これにより、3時間15分を目指していたつくばマラソンの目標を、上方修正する必要に迫られた。 目標設定は難しかった。 本気で走っていない湘南国際で3時間11分、そうは言っても後半それなりに体力を使った走りとなったので、3週間後で疲れが抜けるか心配だった。 自分は今まで、フルマラソンを5回走って、自己ベストを下回ったことがない。 今回も湘南国際のタイムを上回って、3時間10分を目標とした。
 
 去年まで、フルマラソンを走ると、その後1週間はまともな練習ができなかった。 だが、今回はレース後も快調だった。 追い込みが足らなかったという事もあるが、もちろん足の耐力がついてきた事もあるだろう。 湘南国際から1週間後の11月10日、アドバンスの4人揃って、多摩川でビルドアップ走を行なった。 10/13に3人で行なった時より気温が低く、陽も陰っていて、タイムは上がった。 湘南国際の疲れはあったが、ラストまでハルさんがついてきて、ペースを落とすに落とせなかった事もあり、ラスト5kmのタイムは思ったより速かった。。 23:34(4:43) 22:07(4:25) 20:44(4:09)
 
 10/22に一人で敦賀で行なった5q×3のビルドアップ走のラップ(4:37→4:27→4:07)よりは遅かったが、足が重い状態だったことを考えると、上出来だった。
 
 本番10日ほど前、アドバンスのユニフォームが完成したという。 1週間前の11/17(日)、korunさんの家に取りに行くことにした。 せっかくなのでお宅まで走っていき、さらにkorunさんと10kmほど走った。 その日は、はじめて匠戦を履いた。 つくばの本番、匠戦で走るか、ミズノのウェーブスペーサーで走るか、それとも走り慣れたミズノのウェーブイダテンで走るか、決めていなかった。 匠で走る可能性もあったため、試してみたかった。 履き心地は上々だった。 だが、大失敗を犯していた。 着替えを持ってくるのを忘れたのだ。 走っているあいだは半袖でよかったのだが、帰りが寒かった。 走って帰ればよかったのかも知れないが、妻娘と一緒だったので、korunさんの家から自宅まで、30分以上歩いて帰った。 明らかに、これが原因だった。 風邪をひいてしまったのだ。
 
 熱が出て、喉は痛く、また節々も痛かった。 順調に練習を積んでいただけに、これはショックだった。 もし、一人で走る大会なら、出走しなかったかもしれない。 でも、今回はアドバンスのメンバーとの勝負がかかっている。 逃げるわけにはいかない。 タイムではなく、勝負だ。 DNSは許されなかった。
 
 ネット上では、ハルさんとの舌戦が続いていた。
 
 本番前々日、自分は日記にこう記した。
 
 微熱(平熱プラス1℃)、頭痛、鼻づまり、咳、喉の痛み。 少し走ってみたが、足の節々が痛む。 でもつくばは出場する。 足の調子は、非常にいい。4人のうち必ず1位になるんだという強い気持ちを持ってスタートする。 どうなるかわからないが、しばらく4:40で走る。 キープできなかったら途中でリタイヤする。 行けそうならペースアップする。 自分でも、本番どうなるか、 さっぱり読めないので、非常に楽しみだ。
 
 それに対し、ハル氏のコメントは面白かった。
 
 いい感じで仕上がってますね。 あっ、あと寝る時は薄着で換気を良くする為に窓全開で寝れば風邪なんてすぐよくなりますよ。 今日は明日に備えて水風呂入ってパンツ一丁で寝てくだいね。 明日、高熱で真っ赤な顔してフラフラのss2002さんに会えるのを楽しみにしています。
 
 また、ハル氏は、自分の日記に、こう記している。
 
 とうとう明後日つくばマラソン。 霞ヶ浦終わってから、ほとんどキロ7:00-7:40のLSDポイント練習は月に100キロ位これでサブ3.15狙えるかとても不安。 霞ヶ浦前の練習に比べればだいぶ楽な練習方法でした。 今回は、いつもペースを作ってくれて私の防風壁になってくれてたkorunさんが前からのスタートで一緒に走れない。 彼は安定してタイムを上げてきているので、抜くのは相当大変! 後半足が攣って落ちてくるのを待つしかないかなー。 後ろから来るMrストイック、アドバンスのスーパーエースss2002さんには、とてもかなわない。 スタートから無理してオーバーペースで潰れてくれるといいな。 もしくは、テンション上がりすぎて、コース間違いしてくれないかな。 1番後ろから来るUmerunさん! 伸び盛りのこの人はノッタら1番怖いかな。 サブ3達成しちゃうかもな。 怖いな。 また、お腹痛くなってトイレ行ってくれないかな。 まあ、でも、やっと晴れる。 今シーズン始めてはれる。 やったるぞー。 アドバンスの諸君、勝負じゃ、うらゃ、おりゃ。
 
 かすみがうらの時は、3人並んでスタートし、20kmまで先頭を交代しつつ併走、さらに30km過ぎまでお互いを確認できる位置関係で走っていたが、今回はそうはいかない。 まず陸連登録しているkorun氏がAブロックスタート。 次に、最も申し込みタイムが速かったハル氏がBブロックスタート。 自分がCブロックスタート。 そしてUmerun氏がDブロックスタートと、見事に割れたのだ。 ただ、Umerun氏は、Cブロック潜り込み作戦を取るとの事であった。 本来であれば、4人並んでスタートしたいところだが、バラバラスタートも、それはそれで楽しみだ。
 
 当日は、またしても車でいくkorun氏に乗せてもらうことになった。 ハル氏は、北区のご実家から行くので、つくばエクスプレスでの移動となった。 Umerun氏も、会社の人と一緒で、別行動となった。 korun氏の奥さんと娘さん、愛犬も一緒だ。 かすみがうらの時と同じように中央環状線から常磐道に入り、守谷SAで休憩をとった。 例によって、トイレに行く。 今日はスムーズに便が出た。
 
 指定の駐車場は、研究学園の駅近くの市役所駐車場だった。 ここからシャトルバスで会場へ行く。 バスは、ほとんど待たなかったが、残念ながら座れなかった。 会場に着くと、korun氏が持ってきてくれたテントを設営。 天気は晴れ、風も弱く、マラソン日和だ。 寒い心配は要らない。 むしろ、後半は暑くなりそうだ。 やがてハル氏も到着した。 自分は、結局どの靴で走るか決断がつかず、匠戦と走り慣れたミズノのウェーブイダテンの両方を持ってきた。 だが、風邪で体調万全ではないので、履きなれたミズノにしようと思っていた。 試しに、korun家の愛犬に、どっちの靴がいいか聞いてみた。 すると、ミズノの靴を指した。 どうやら、臭いのあるほうを選んだようだ。 ほとんど履いていない匠戦よりイダテンのほうが臭いがあるのは当然だった。 履きなれた靴を履けという、愛犬からのメッセージと思った。
 
 スタートは9時半。 例によって餅を食べる。 だが、korun氏は、焼いた餅をトースターに忘れてきたという。 これは結構ショックだろう。 今まで、あまりアミノ酸に興味を示さなかった自分であるが、湘南国際の時にヴァームの顆粒をスタート前に1袋飲んだらタイムが良かったので、今回も摂取する。
 
 号砲20分前にスタート地点へ移動。 ここで3人、バラバラとなる。 korunさんはAブロックへ。 ハル氏は、トイレに行ってからBブロックへ。 自分はCブロック。 20分前に並んだので、Cブロックの中でも前の方だ。 あと10mもいけばBブロックという位置だ。 ところが、この時、既にUmerun氏は、Cブロックの中にいたという。 自分より、さらに前からスタートしたという。 だが、自分は全く気付かなかった。 アドバンスのユニフォームはノースリーブなので、さすがに待っているあいだは寒い。 腕をこすって寒さを凌ぐ。 はやくスタートしてくれないかなと思う。
 
 石原良純氏のトークが終わり、ようやく号砲。 Cブロックもすこしずつ前に進み、スタート地点が見えてきた。 どうやら2分くらいのスタートロスになりそうだ。 korun氏は、実質スタートロス0だろう。 既に2分の差がついていることになる。 どこかで追いつくように頑張らねばと思う。
 
 しばらくは大学構内の道。 当然混んでて、思うようなペースで走れない。 だが、最初だから、それほど飛ばす必要もない。 去年のDブロックより前なので、流れに乗って走っても、それほど遅いタイムにはならないだろうと思った。 1kmは、どれくらいだっただろうか。 なんと、いきなりキロポスト表示を見落として、時計が押せなかった。 2kmで押すと9:53。 まあ、そんなもんだろう。 湘南国際の時と同じように、10kmは47分くらいで入ればいいなと思っていた。 理想は5kmを24分、5〜10kmを23分である。

[Picture]  [Picture] 


 やがて、すねが痛み出す。 これは、いつもの事だ。 去年のつくばマラソンから、毎レース体験している。 やがてひく痛みであることもわかっている。 痛みが出始めたときは余り気にしていなかったが、きょうはいつもより痛みが激しかった。 3kmは4:54。 ちょっと遅い。 すねの痛みが強く、ペースが上がらないのだ。 今まで、痛みといっても、走りに影響がでるようなものではなかった。 だが、今日の痛みは、箇所は同じものの、明らかに度合いが大きかった。 無理しなければ良かったのかも知れないが、5km24分が気になって、ついペースを上げた。 すねが痛いので、得意の摺足双方ではなく、足を使った走りとなってしまった。 4kmで、またも時計を押し損なって、3〜5kmを9:28。 足を使った分、タイムは上がったが、2〜3kmの4:54が響いて、5kmのスプリットは24分オーバーの24:15。 すねは相変わらず痛みが強く、それでも次の5kmは23分で走らねばならず、今まで以上に最初の10kmで足を使う走りとなってしまった。 10kmまでは、だいたい4:40か、それを切るペースを維持し、10kmのスプリットは47:15。 5〜10kmの5kmのラップは23分ちょうどだから、まあ想定通りだ。 だが、足を使ってこのタイムだから、あまりいい気分ではなかった。

[Picture]  [Picture] 


 コースの方はというと、9km手前から1車線の狭い区間に入った。 昨年は、ここでペースが落ちたので、今回も心配していた。 もちろん人口密度が高くて走りづらかったが、昨年ほどではなかった。 追い抜ける範囲で走者を抜かしてゆき、何とかラップを落とさず、この狭小区間を乗り切った。 12km手前のクリーンセンター入口を左折してからは、道が広くなる。 ようやく足の痛みが弱くなってきて、少しペースを上げる。 だいたい4:30くらいのラップを維持した。 つくばマラソンは、湘南国際と違って、キロ表示が正確だから助かる。

[Picture]  [Picture] 


 どうやら、15kmあたりで、Umerunさんを抜いたらしい。 向こうは自分がわかったというが、自分はまさかUmerunさんが自分の前からスタートしたとは知らないし、知っていても服がわからないので、気づかなかっただろう。 湘南国際の時は、ハーフ近くは4:20くらいのラップを刻んでいたが、今日の自分にそれは無理だった。 風邪が完治していないのだ。 タイムではなく、走った感じ(体力を残した走り)でペースを決めるつもりだった。 無理して走ってラップを上げても、その分後半に落ちてくることは、今までのレースで学んでいた。
 
 やがて、折り返しを済ませた対向ランナーが増えてくる。 19kmあたりから、もしかしたらkorun氏かハル氏がいるのではと思い、反対車線を見ながら走る。 だが、ハル氏は反対車線ではなく、同じ車線の前方にいた。 目の前に目標があると嬉しくなる。

[Picture]  [Picture] 


 20kmで追いついて後ろにつく。 ちなみに折り返し地点はハーフより手前の20kmの先だ。 20kmを過ぎて間もなく、対向車線にkorun氏がいた。 お互い気づいて声をかけあう。 だが、3人のうち、ハル氏だけは、まだ自分に気づいていなかった。 追いついたばかりだったこともあり、声を掛けていなかった。 やがて折り返し。

[Picture]  [Picture]  [Picture] 


 ハル氏のペースより自分のペースの方が若干速かったので、声を掛けて前に出させてもらう。 だが、違うといっても、ほんのわずかだ。 それから、しばらく併走する。 目指すはkorun氏だ。 korun氏は、夏から足を痛めてトレーニングできず、さらに1週間前に風邪をひいたというのに、ここまで健闘している。 ハーフまでは逃げたいと言っていた彼の言葉通りだった。 ハーフ過ぎ、ついに私とハル氏の2人はkorun氏を捉えた。 ハル氏は、korun氏に「アドバンス!」と声を掛けて抜き去った。 korun氏曰く、抜かすときに、ずいぶんペースを上げやがった、との事だが、特に意識して上げたつもりはなかった。 だが、自分は、湘南の時もそうだったが、ハーフあたりが最もラップがいい。 最初の10kmを速く入ったkorun氏は、ここは自重して、我々に付いてこなかった。

[Picture]  [Picture]  [Picture] 


 ハル氏はしばらく自分についていた。 だが、自分の調子も悪くはなかった。 湘南の時のように4:20は厳しかったが、3時間15分は切りたいと思って走っていたので、4:30を維持し続けた。 しびれを切らして、ハル氏が自分から離れる。 さあ、これからは一人旅だ。 自己ベストは厳しいだろう。 でも、35kmからラップを落とした湘南国際の反省を活かして、今日は30kmから上げてやろうと思っていた。 30kmの通過が3時間17分21秒。 湘南国際の30kmが3時間15分弱だったと思うので、それより2分半遅い。 湘南は、ここから落ちていった。 12kmで3分なら、短縮不可能な数字ではない。 まだ呼吸も足も全く大丈夫だし、湘南の時のようにふくらはぎが吊る心配もないだろう。 よし、上げてみようと思った。

[Picture]  [Picture] 


 30〜31kmは4:24。 比較的レベルが高いつくばマラソンとはいえ、このあたりを30km過ぎて4:30切って走ると、やはり多くのランナーを抜けて気持ちが良い。 よし、もっと上げてやろうと思った。 31〜32kmは4:19。 湘南国際のハーフ付近のラップだ。 これは、もしかしたら、30km時点での2分半遅れを挽回できるかもしれないと、この時ばかりは思った。

[Picture]  [Picture] 


 だが、甘くはなかった。 敵は思わぬところからやってきた。 何と左足の足の裏のかかと付近が痛み始めたのだ。 今まで、こんなところが痛んだことはなかった。 その時は、単なる衝撃による痛みかと思っていた。 ならば摺足走法だ。 本来なら、30kmでリミッターを切って、フリーランに入るのだが、今日はここから摺足走法。 摺足走法は、普段なら10kmまでのすねが痛いときに使うのだが、今日はそこで足を使って走っていたので、これも変な縁起かなと思う。 すり足になった分、ラップは落ちて、32〜33kmは4:30。 まあ、仕方がなかった。

[Picture]  [Picture] 


 正直、ここの時点で、自己ベストは厳しいかなと思った。 それでも、まだ4:30。 思ったよりタイムが落ちていない。 足は痛いが、もうしばらくこのペースを維持してみようと思った。

[Picture]  [Picture] 


 だが、痛みは次第に増していった。 痛みが増すに従って、4:35、4:39とラップは落ちていった。 それでも35kmまできた。 あと7km。まだ5分まで落ちていないし、4分後半のラップを維持し、3時間15分は切りたいなと思っていた。

[Picture]  [Picture] 


 しかし、いよいよ足の痛みが限界に達してきた。 最初はかかとのあたりが痛むだけだったが、足首全体というか、アキレス腱が痛むようになってきた。

[Picture] 


 38kmでのスプリットは2時間53分56秒。 3時間15分を切るには、キロ5分のラップが必要だった。 ここまで、何とか4:45くらいのラップを維持していたが、足の痛みが限界に達してきたので、意識的にペースを落とさざるを得なかった。

[Picture]  [Picture] 


 38〜39kmのラップは4:59。 3時間15分を目指すには、限界だった。 だが、本当に限界だったのは、タイムではなく、足の痛みだった。 もう、痛くて痛くて、足のためには歩いたほうがいいかなと思った。 だが、今日は4人で勝負を掛けて走っている。 後ろからくるだろうランナーが気になった。 多分、今は4人の中で自分が先頭を走っているだろう。 抜かされるのは嫌だ。 なんとしてでも1位になるのだ。 歩きたくない。 歩いているところを抜かされるのは屈辱だ。

[Picture]  [Picture] 


 大学構内に、第二折り返しがある。 距離にして数百メートルだけ対向コースとなる。 折り返してからすれ違うランナーを確認する。 自分の見た感じ、アドバンスのメンバーはいなかった。 だが、あまりにも自分のペースが落ちているので、数百メートルでは安心できなかった。 もうラップは6分近くまで落ちていた。 当然のように、多くのランナーに抜かれる。 30km付近で抜かしたランナーに、再び抜かれるのは屈辱だった。 だが、それより、抜かされるたびに、アドバンスのランナーではないかとヒヤヒヤした。

[Picture]  [Picture] 


 そういえば、去年もここで完全にばててしまって、似たようなラップだったなと思う。 だが、ラスト1kmで、またキロ5分に戻したなと思った。 今日も、あと1kmくらいになって、気持ちを入れ替えた。 足が痛いと言ったって、あと1km。 痛みを我慢して、精一杯の走りをする。

[Picture]  [Picture] 


 ようやく競技場が見えてきた。 足全体が痛んでから、どれくらいの時間が経っただろうか。 辛い時間だった。 なんとかゴール。 タイムは手元の時計で3時間17分くらいだった。

[Picture]  [Picture] 
[Picture]  [Picture] 


 だが、この状態で、タイムの事はどうでもよかった。 何とか3人に抜かれずにゴールできた。 足の痛みに耐えながらの数十分は辛かったが、これで何とかカレーが食べられる、と思った。 スポーツドリンクをもらって、ゴール付近で、アドバンスメンバーのゴールを待つ。 3人のなかで、最初にやってきたのは、ハル氏だった。 彼は疲れきっていた。 どこかを故障したというわけではなく、足にきたという。 次にUmerun氏。 やはり中盤から思うようにペースが刻めなくなり、ラストも追い込めずに終わってしまったという。 2人とも、かろうじて自己ベストは更新したが、もっと上のタイムを目指していたため、消化不良のようだ。 さて、korunさんは、どうしたのだろうか。 しばらく待ってもゴールエリアで会えなかったので、もしかしたら、もうテントに戻ったのかと思い、我々もテントに戻る。 だが、korun氏の姿はなかった。 どうしたのだろか、アクシデントでもあったのだろうか。 やがて、奥様と一緒にkorun氏が戻ってきた。 事情を聞くと、靴擦れを起こしたという。 足裏故障の対策として、レースで初めて中敷きを入れてスタートしたそうなのだが、これが仇となったという。 ハーフまでは大丈夫だったらしいが、やがて足が痛くなって、耐え切れなくなって靴を脱いで中敷きを取ったという。 後半は自己ベストが絶望的となり目標が持てず、疲労抜きジョグになっていたという。

[Picture]  [Picture] 


 Umerunさんは、会社の人と秋葉原で打ち上げだというので、行きの4人とハルさんの5人で、車で八王子へ戻る。 つくばは土浦より東京に近いはずだが、事故渋滞に巻き込まれて、帰りが遅くなってしまった。 極楽湯で打ち上げにしようかと思っていたが、遅くなってしまったので風呂はあきらめて、京王堀之内の天一坊に行くことにした。 かすみがうらのあとの極楽湯での打ち上げは、3人とも目標を達成したので爽快な打ち上げだったが、今日は残念会。 3人とも消化不良のレースだ。 ハル氏は3月に引越しがあるため、しばらくレースがない。 次に出るのは、6月の奥久慈トレイルだという。 自分とkorun氏は、2月2日に別府大分毎日マラソンが控えている。 制限時間が厳しい、シリアスなレースだ。 もし今日のようにアクシデントが発生してしまうと、関門アウトという可能性もある。 正直、不安がよぎる。 だが、あとまだ数ヶ月ある。 何とかお互い、ベストな状態で挑みたいものである。 korun氏が、面白いことを言った。 「もう、フルマラソンは、年何回も走るもんじゃないな。タイムばかりを目指していると、仮に自己ベストが無理となると、急にモチベーションが保てなくなる。これからはトレランだな。」 気持ちはよくわかる。 自分も、これからはトレランを走ってみたいなと思う。
 
 タイムでレースを振り返る。 まずは5qのラップを。 自己ベストの湘南から遅れたものの、35kmまでは、そこそこのレースをしていた。 だが、足を痛めたそれ以降はボロボロだった。

 
ラップ
キロラップ
備考
0km〜5q24:154:51 
5km〜10q23:004:36 
10km〜15q22:404:32 
15km〜20q22:274:29 
20km〜25q22:354:31 
25km〜30q22:244:29 
30km〜35q22:274:29 
35km〜40q24:244:53 
40q〜ゴール12:435:48 

[Picture]


 1qのラップを見てみる。 後半、徐々に落ちていったが、特に38qからのラップの落ちは普通ではなかった。 だが、あの足の状態では、仕方が無かった。

 
ラップ
スプリット
備考
0〜1km5:005:00 
1〜2km4:539:53 
2〜3km4:5414:47 
3〜4km4:4419:31 
4〜5km4:4424:15 
5〜6km4:4128:56 
6〜7km4:3133:27 
7〜8km4:3538:02 
8〜9km4:3542:37 
9〜10km4:3847:15 
10〜11km4:3151:46 
11〜12km4:3256:18 
12〜13km4:321:00:50 
13〜14km4:301:05:20 
14〜15km4:351:09:55 
15〜16km4:271:14:22 
16〜17km4:341:18:56 
17〜18km4:281:23:24 
18〜19km4:291:27:53 
19〜20km4:291:32:22 
20〜21km4:251:36:47 
21〜22km4:261:41:13 
22〜23km4:281:45:41 
23〜24km4:411:50:22 
24〜25km4:351:54:57 
25〜26km4:241:59:21 
26〜27km4:312:03:52 
27〜28km4:252:08:17 
28〜29km4:262:12:43 
29〜30km4:382:17:21 
30〜31km4:242:21:45 
31〜32km4:192:26:04 
32〜33km4:302:30:34 
33〜34km4:352:35:09 
34〜35km4:392:39:48 
35〜36km4:372:44:25 
36〜37km4:462:49:11 
37〜38km4:452:53:56 
38〜39km4:592:58:55 
39〜40km5:173:04:12 
40〜41km5:563:10:08 
41〜42km5:443:15:52 
42km〜ゴール1:033:16:55 

[Picture]


 さて、痛めた左足。 走り終えたときは、それほどでもなかったが、家に帰るとどうしようもない状態になっていた。 階段を上がることすら、ままならないのだ。 それから2週間、左足を引きずって歩くしかなかった。 ようやく走り始めたのは、レースが終わって2週間後。 しかも、走れば足の痛みは増し、いよいよ別府大分までの時間が少なくなってきた。 それでも、別府大分は、ぜひ出たい大会。 何とか、足の具合を治して挑みたい。
 
 今シーズンは、板橋、佐倉、かすみがうらを回避したので、別府大分でフルマラソンは最後となるはずだった。 ところが、何となくもうひとつ出てみたい気がして、去年走った能登和倉を走ることにした。 だが、坂がきついコースだし、この足の状態では、自己ベストを目指すのは到底無理だろう。 職場の長も10kmを走るそうなので、一緒に行って楽しんで走ろうと思う。
 
 来年は、トレランを何回か走るつもりだ。 4月の宮ケ瀬は、そう長い距離ではないが、6月の奥久慈と9月の武尊は、60kmを超える厳しいレースだ。 それに耐えられる体力をつけておこうと思う。 また、噂によると、今年で終了予定だった立山登山マラニックが、来年も行われるという。 もっともこれは抽選もあるので、何とも言えないのだが、開催されるのであれば、是非走ってみたいと思う。
 
 まずは、足を治さなければならない。



表紙に戻る